The Velvet Underground and Nico / The Velvet Underground

2019.12.09

Sunday morning.

視点
私はThe Velvet Undergroundというバンドについて、「世界で最初のPUNKバンド」という触れ込みで知りました。
どういう経緯かは忘れましたが、中3か高1の頃だと記憶しています。
そのキャッチコピーから察するに、それは恐らく「世界がぶっ壊れるくらい大きな音」で「世界が歪んじゃうくらい早い曲」を「これでもかと流血しながらライヴ」するバンドであろうと想定しており、日々妄想を膨らましていました。
ジャケットをみて、何度もライヴのシミュレーションを繰り返しました。
なんというかまぁ恐竜でいうところの「ジュラ紀」って感じの肉食恐竜みたいな音楽だろうな、と。

ですので、初めて音源を聴いた時は「上野のHMVでなんらかの手違いが発生し、違うバンドのCDが混入している」と思いました。
いや、なんか華奢すぎませんか。そう、インテリ感。絶対メガネしてそう。セーター着てそう。絶対ガリガリ。筋肉なんてありません。
2000年代初頭一代ブームを築いた青春パンクサウンドとは真っ向から対立するそのサウンドに大きな戸惑いを覚えました。
パンクってのはさ、学校の放課後を謳歌する音楽じゃなかったんですか?
貴方はストリートロックファイルという雑誌をご存知でしょうか?

この人たちが表現していることがそれとは異なることは明白でした。

対象を捉える視点によって、対象が異なって見えてきます。
コインは上から見れば丸ですが、真横から見れば四角でもあります。
また、下から見上げれば、円柱になります。
これが正しいとか、あれが間違っているとか、そんな風に単純なことばかりで、世界は成り立っているわけではないのかもしれません。

このバナナのジャケットが私の狭い世界の扉を開いてくれました。

Embroidery:今菜津美
text:こすげ

RELATED